JAPANミリテールフォーラム

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  • トピック: 活発 | 未返信
  • #11 2017-09-06 20:43:23

    かば◎
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    Re: 1:35 75mm対戦車砲PaK97/38

    ●今日は脚の工作を。

    基本、50mm対戦車砲PaK38と同じものです。

    mini_F1017322.jpg

    写真は上がドラゴン、下がイタレリ。若干長さが違うものの、基本形に砲身ほど明らかな違いはありません。ただし、砲架への接続部の角度がわずかに違うこと、中央上部にあるツメ(人力移動時に使用する補助車輪の収納用)の高さがドラゴンは低く、イタレリは高いなどの違いがあります。ここでも基本はイタレリのパーツを使用することにします。

    ●まずは脚の後端付近。一般の開脚式同様、左右に分かれた脚を運搬時には閉じ、射撃時には開く形式で、基本、左右の脚は対称形なのですが……。

    mini_F1017715.jpg

    牽引具は左側の駐鋤に付いているため、こちらは駐鋤の付け根部分が補強され、一段太くなっています。プラペーパーを巻いて表現しました。

    mini_F1017761.jpg

    駐鋤それ自体にも、牽引具を取り付けるためのボルト/ナット、補強用リブなどがあります。ナットはMusterCubのキャッスルナットを使用。本来は①で示した横リブにもボルトが付いているのですが、パーツが幅不足で、それを何とかしようとすると左右とも駐鋤を全部作り直しになってしまうので手を抜きました。牽引具それ自体も基部形状だの何だの、多少いじっています。

    左右の脚の連結具は、パーツは突起が脚にイモ付け状態にモールドされているうえに角度も変なので、一度切り取って基部を再現。角度も閉じた際に一直線になるようにしました(②)。ここも力のかかり具合が違うため、左右で基部形状に若干の差があり、左側のほうが若干ごつく出来ています。

    さらにディテールを付け加えたのが下写真。

    mini_F1017783.jpg

    運搬時には折りたたむハンドルは、若干ディテールが良かったドラゴンのパーツを使用しました。たたむ際には、①のツメが、①’の突起内側にカチッとはまって固定。①’の突起は、キットパーツではムクのモールドですが、鉄板を折り曲げた中ヌキ形状にプラバンで作り替え。その際、当然ながら根元の回転軸を基準にツメと等距離になるように気を付けます。②は脚本体に当たるストッパー。

    左右脚の連結部上に付くクランプ(③)のパーツもドラゴンを使用しました。脚の内側には溶接痕を追加しています(左右とも)。

    ●脚中ほどのディテール。

    mini_F1017782.jpg

    先述のように、脚を閉じた状態で、上部に人力移動用の補助車輪を収納・装着する仕組みになっています。現物の状態はこんな感じです。

    https://farm4.staticflickr.com/3742/950 … 6afe_b.jpg

    前方のツメ(①)は可倒式、後方のツメ(②)は固定式です。最初に書いたように、前方のツメはイタレリのパーツで高く、ドラゴンのパーツで低いのですが、これは付属しているそれぞれの車輪パーツのゴムリムの厚みに合わせているため。投稿2回目でも述べたように、補助車輪には本来薄いタイプしか使われていないようなので、イタレリのツメは削り取り、代わってドラゴンのツメを(ちょっといじって)移植。その際、倒した状態としました。おそらく、補助車輪装着時以外は邪魔にならないよう倒しているほうが多いだろうと思うので。後方のツメには三角の補強リブを足しました。

    この前後のツメの内側には、丸い出っ張りが設けられています(③)。これは、補助車輪のゴムリムをここで受けて、その内側にある金属リムの縁が脚に直接あたって傷を付けるのを防ぐためのものではと思われます。ランナーの輪切りで表現。実をいうと、このツメと円形突起の位置関係は、作例はちょっとズレています。

    脚外側には、左右とも、真ん中辺と後方のそれぞれ2カ所のコの字の手すりが付きます(④)。これはイタレリ、ドラゴンともほぼ脚の真横を向く感じですが、それだと中央部の手すりはクリーニングロッドと干渉してしまいます。ここは左右とも、若干上向きの位置に移動。

    クリーニングロッドは、キットは左側2本、右側1本となっていますが、これはPaK38の場合。PaK97/38では左右とも1本のようです(⑤)。後方は単純な差し込み式、前方はクランプの留め具らしいのでそれなりに再現。

    ●右脚の中央部内側には、トラベリングロックが付きます。

    mini_F1017775.jpg

    輸送時には左右の脚を閉じ、砲に若干の仰角を掛けた状態とし、このトラベリングロックを左右の脚を連結するとともに、前面に付いたツノを揺架後端の穴に差し込んで、砲を固定する仕組みになっています。イタレリのパーツも基本形はそれなりですが、ディテールは不足しているので、前面にツノ2つ、後面中央に十字のハンドル、上面にボルト頭(?)を追加しました。

    なお、写真左端に見える五寸釘のアタマのようなものは、これもまた右脚だけの装備。砲架のこれに対応する位置に突起があり(前回書き込み時に添えた写真ではまだその突起は付けていません)、脚を閉じた際に砲身を正しく正面に向けるガイドとなるものです(たぶん)。

    編集者 かば◎ (2017-09-08 16:14:44)


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    #12 2017-09-09 22:32:41

    かば◎
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    Re: 1:35 75mm対戦車砲PaK97/38

    ●今回は前回の続きで、脚の付け根部分と足回りです。

    最初のほうで書いたように、この砲のゴムリムはちょうど三分割されたようなトレッドパターンなのですが、キットは成型の都合で中央が帯状に盛り上がった段差表現で誤魔化しています。中央の段差を削り取って、簡単な冶具を作って溝を彫りこみました。

    mini_F1017773.jpgmini_F1017770.jpg

    溝を彫る刃はペンナイフの背中側、それを、車輪の軸穴を逃がす穴の開いた土台(ここでは余っていたニットーのIII号戦車の車体を使っていますが)の上に、適当な高さになるようにプラ材を重ねて接着。あとは車輪をご~りご~りと回して溝を彫っています。

    ちなみにこの厚いタイプの車輪では、トレッドの3つの帯は両側よりも中央が広く、薄いタイプの車輪では逆に中央のほうが狭いようです。

    なお、キットの車輪は、スポークとリムの接合部は、スポーク側のベロが、リム部の表側に来るようになっています(下写真矢印部)。

    mini_wheel01.jpg

    しかしこれは誤りで、実物ではベロはリムの裏側に付いています。実際にそういうことをするかどうかは判りませんが、キットのような状態だと、リム部を損傷した場合、車輪を取り外さないと交換ができませんが、ベロが裏側の場合は車輪を車軸から外さなくてもリムの交換が可能なわけです。

    だいぶ後になって気付いて「うわちゃ~!」と思ったのですが、結局直しませんでした。

    ●脚の付け根のディテールもこちょこちょいじっています。補強用のリブを入れ、回転軸もパイプ状の見た目に。前回書いたように、脚側面のクリーニングロッドの留め具は、前側はクランプになっているので、なんとなくそれらしく。

    サスペンション部分は、一部ドラゴンのパーツを流用(グレーの部分)。脚とサス部を繋いでいるチェーンは、0.2mmのエナメル線を撚ってつぶした「なんちゃってチェーン」です。

    mini_F1017785.jpgmini_F1017779.jpg

    さて、このキットは一応、脚部分は開状態(射撃時)・閉状態(運搬時)が選べるようになっているわけですが、実際には、単に脚の開閉だけでなく、射撃時と運搬時とでは、他にもあちこちのセッティングが異なっています。特にサスペンション部分に関して言うと、このキットは射撃時の状態を基本にしているようです。上の足回り左側写真のサスペンション後ろ側の部分を拡大してみました。

    mini_F1017785-2.jpg

    ここはちょっと凝った仕組みになっています。①の部分は射撃時にサスペンションをロックする役割を持っているブロックです。キットのままだとムクなのですが、実際には四角く2つ穴が開いています。写真の状態は射撃時(サスペンションロック時)で、前述の2つの穴のうち、外側の穴にサスペンション後ろ側にあるツノ(②)がはまり込んで固定されています。

    運搬時、①のブロックはピンクの矢印の方向に動いて②のツノを解放、それでサスペンションが自由に動くようになります。下のチェーンは、脚を閉じた際についでにブロックを引っ張ってサスペンションを解放させるもの……というふうに私は推理していますが、もしかしたら①のブロックの固定用ピン紛失防止チェーンとかかもしれません。

    逆に脚を開状態にする際には、脚付け根側面にある当て板状の部分がサスペンションロックの突起に当たって(③)、強制的にサスペンションロックを外側に開くようになっています。

    また、サスペンションロックの上にあるタマゴ型の段(④)は、ロックとは別体で軸のほうに固定されています。作例でも省きましたが、外側にロック本体にも貫通した小穴があって、ピンを挿せばサスペンションロックそれ自体を固定できるようになっています。

    編集者 かば◎ (2017-09-10 18:46:18)


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    #13 2017-09-17 10:02:32

    かば◎
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    Re: 1:35 75mm対戦車砲PaK97/38

    しばらく間が開いてしまいましたが、工作レポートもそろそろ終盤です。

    ●主防盾の工作。

    初回で書いたように、イタレリの主防盾は上下に寸詰まりで、両袖部が垂れ下がってスタイルもあまりよくないので、ここはドラゴンのパーツを使うことにします。
    キットのパーツも実物の二枚重ね構造を再現していますが、パーツ成型上の都合で全体が厚すぎ、内側を圧迫してしまうので、内側は作り替えることにします。

    このへん、別売のエッチングパーツなども出ているのですが、かなり要らないパーツがごちゃごちゃ付いてきてコストパフォーマンスがよろしくないことに加え、どのみち部品取りにしか使っていないドラゴンのパーツをちょっとでも有効活用しよう、ということで……。

    mini_F1017786.jpg

    表側のディテールも若干の改修の要有りです。ドラゴンの防盾は、最初に書いたように、50mm対戦車砲PaK38の形状そのままになっていて、砲身が通る中央スリットはテーパー状に狭くなっています。これでは97年式野砲の太い砲身に仰角が掛けられなくなってしまうので、丸くスリットを広げます(①)。どうも実物の砲でも、あらかじめPaK38用に生産された防盾を削り直しているような気配があって、現存の実物でもここのカーブの加工は結構粗いのが確認できます。

    開口部を広げたのに伴い、上端にある、防盾左右を結合するパーツも小さなものにします。ここは正しくPaK97/38用を表現しているイタレリのパーツのモールドを移植しました(②)。

    照準器用窓も、イタレリほどではありませんが少々大きく位置もおかしいので修正。主に内側にプラ材を貼って狭めています(③)。

    mini_F1017828.jpg

    そのままでは分厚いので、裏側から目の荒いペーパーでゴリゴリ削って、極力薄くします。照準窓の内側に、プラ材を貼り増して狭めた接合線が見えます(接着面積を稼ぐため、パーツの照準窓より若干内側に削り込んでから貼っています)。

    mini_f1017891.jpg

    表側を十分削り込んだ後、スペーサーを噛ませて裏側を貼ります。裏側は0.3mmプラバンで中央部、左右カーブ部を作って結合、左右端の平面部は(ナットのモールドも活かして)ドラゴンのパーツの該当部分を切り取って薄くして使っています。

    この時、照準窓のシャッターも挟み込んでいます。内側防盾にはシャッター用ノブが入り込む溝があります。また、中央部にナット(ドラゴンのパーツより移植)、照準器ケースその他装備品(イタレリのパーツ)などを加えます。

    ●下部防盾の工作

    足回り側に付く下部防盾は、単純に一枚板なので主防盾より扱いは楽です。こちらはイタレリのパーツを使いました。

    mini_F1017791.jpgmini_F1017806.jpg

    主防盾同様、ゴリゴリと削ってある程度光が透けるくらいまで薄くします。この時、上半分の固定部はそのまま裏から削ったのですが、下半分の折り畳み部は、なぜか表側になるほうに押し出しピン痕があり、しょうがないので表側から削り込み、その後ディテールを再生・追加しました。

    ●防盾の取付

    出来上がった防盾を砲に取り付けると、形状的には完成に近づきます。

    mini_F1017928.jpg

    下部防盾のディテールには、多少バリエーションがあるようですが、私はほぼミッケリの現物に準じています。向かって右端の帯金(表裏にあり)はシャベル先端の受け金具だと思ったのですが、それにしては中央寄りの柄の留め具と角度が合いません。下には出っ張っていない、まさにシャベルの受け具と思われる形状のものが付いている場合もあるようです。謎。

    向かって左側、上下にある長円形筒状の大小の突起も用途不明。謎また謎。

    mini_F1017918.jpg

    削り込んで内側を新造し、全体の厚みを減らした主防盾。中央部には、砲身が通る穴を塞ぐための、スライド式の小防盾がサンドイッチされています。

    ●しかしここで問題発生。上記のスライド式小防盾は、ドラゴンのキットでも、イタレリのキットでも、単純に防盾に挟まっているだけで、仮にそんな構造だとすると、砲身に当たって上下することになってしまいます。単に上下するだけならまだしも、射撃時にはガリガリ砲身表面を削っちゃうことに……いや、さすがにそんなことはないのでは。

    と思って改めて実物写真をよく見たら、内側に揺架とのリンク機構が付いているのでした。というわけで、一度付けた主防盾をもぎ取って再工作。

    mini_F1018001.jpg

    キットでは中央スリット上部は外側・内側とも同形状なのですが、実際には、内側はリンク機構のため、最大幅のまま真っ直ぐ上まで開いています。内側のプラバンを切開、リンク機構用のヒンジを追加。一度付けた防盾をもぎ取ったので、接着痕が汚くなっています。

    mini_F1018003.jpg

    付け直した主防盾。見づらいですが、左右の黄色矢印部分が、揺架とつながる、中央小防盾作動用のリンクです。リンクアームは砲身を避けてゆるやかなクランク形状になっています。

    次回、若干の追加工作と工作終了状態をUPします。

    編集者 かば◎ (2017-09-17 10:08:19)


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