JAPANミリテールフォーラム

ミリタリーモデリングディスカッションフォーラム (AFV, AIR, 艦船, フィギュア, ファンタジー, スケールモデル, ジオラマ&ヴィネット)

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  • #1 2012-04-17 15:56:31

    panzervati
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    登録日: 2011-06-06
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    〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    福島正則ですっかり日本甲冑の中毒症になった私だが、ここ北海道では本物の甲冑を目にするチャンスは殆どなく、もっぱら書店で購入できる資料本や図書館資料に依存しているお寒い状況だ。
    私のコレクションは海外キットが殆どだが、彼らは我々の知らない部分まで習熟した上でどうしたらかっこよく見えるか演出をしているふしがある。ここが毎度実に悩ましいところだ。

    加藤清正。熊本では今でも地元のヒーローなんだろう。
    始める前にまず、メーカーの素晴らしい作例から。

    とても勇ましい。烏帽子形兜は彼のトレードマーク。紋は蛇の目(◎)だが、兜の側面に日輪を描いているので朝鮮出兵の頃と想像する。前立も鍬形に蛇の目。総毛引縅の鎧とロングドレスのような長い陣羽織。1間半以上ある片鎌大身槍は圧巻。

    b2b_PEG_90-040_1.jpg
    b2b_PEG_90-040_2.jpg
    b2b_PEG_90-040_3.jpg

    こんな作例を見せられたら大抵のモデラーは尻込みしてしまうだろう。この仕上がりを凌駕できるのは並みの者ではない。アンドレアやバーリンデンみたいに少々下手に見せた方が「よし俺がやってやろう」と思うモデラーも多いのではなかろうか、と思うこの頃。

    部品をチェックしてみる。
    兜鉢は烏帽子形の小型のもの。
    虎退治の錦絵と似ているように見える。

    P1040239.jpg
    U026.jpg

    胴と陣羽織
    胴は本小札胴のようだ。戦国時代には古式の鎧に見られる。塗装で切付小札胴に見せることにする。といっても見た目大して違いはない。
    陣羽織は丈が長く徒歩戦闘ではどうなんだろうと思わせるもの。
    朝鮮戦役は厳寒の時期もあったので防寒装備していても当然だろう。毛皮の陣羽織でも良かったように思う。
    草摺は7間5段と思われる。見えない部分は省略されている。

    P1040240.jpg

    いつも私を悩ませる袖。
    この時期は当世袖と言われる小型のものでこはぜによって簡単に取り外せるようになっている。籠手の直接縫い付けてある仕付袖というものもあったようだ。
    今回は専門家のご意見に従って袖は付けず、小鰭を付ける。

    P1040242.jpg

    佩楯は革札を綴じたスタンダードなもの。袴が篠の立挙を見えなくている。
    筒脛当は戦国時代のもの。

    P1040245.jpg

    キットの中身を十分に吟味して考証的に許される方向を見出してできるだけ改造はしない方向だ。
    欠損部分を自作するのは構わないが原型と同じ手のモールドまで再現することは不可能だから。大抵はせっかくのデティールを破壊する羽目になる。
    これほどのキットをゴミにするのは忍びないしキットの中身を否定するなら最初から全部自分で作った方がよい。
    今回は遺物を参考に誤りは出来だけ正してみようと思う。

    件の加藤清正はご存知の通り豊臣秀吉恩顧の大名だが、徳川の治世になって他の大名たちと名古屋城普請を命じられた際、福島正則が「なぜ俺達があの倅の為に城を作るのか」とぼやいた所、「文句があるなら国へ帰って謀反の支度をしろ、それがいやなら黙っていろ」とたしなめたんだそうな。

    編集者 panzervati (2012-05-05 10:25:36)


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    #2 2012-04-17 20:54:37

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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    おお、清正公!
    私、実はくまもんの里出身です。
    これは楽しみです。


    必要は発明の母、そして愛は心の仕事!

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    #3 2012-04-18 23:10:50

    panzervati
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    まず、不足の部品作りとデティールの補完から。

    今回は袖をつけないので胴の肩口に取り付けられている小鰭を再現する。
    使うのはクレオスのエポパテ。
    スパチュラとトライツールV字ノミを使ってモールドを施す。
    あとでこれは2分割して取り付ける。
    殆ど見えなくなるが・・・
    P1040340.jpg


    袖が付くはずの部分を補完する
    穴埋めと皺の再現
    使うのはタミヤ光硬化パテ
    あっという間にできる。
    丸ノミで形を整え、ペーパーと砂消しで仕上げる。
    P1040342.jpg

    籠手は鎖帷子状なのでそれを再現する。
    使うのはデューロパテ。べたつかないので作業しやすい。

    P1040344.jpg
    P1040343.jpg
    原型より少し大きくなった箇所もあるが、殆どわからないだろう。

    続きは明日。


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    #4 2012-04-19 21:33:27

    panzervati
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    下半身から組み立てる。
    珍しく合いは良くない。佩楯を取り付けると左右の下肢に隙間が出来る。
    補強の為に横から貫通穴を開けて1,2mm真鍮線で補強。
    P1040348.jpg
    P1040349.jpg
    P1040350.jpg
    補強の真鍮線は草摺に隠れて見えなくなるようにする。

    草摺は見えなくなるところは接着してから0,5mmの洋白線を隠し釘の要領で仕込む。
    身の厚いところは1mm真鍮線で補強。
    ダボが全く合わないパーツもあり、すり合わせが必要だった。

    P1040352.jpg
    P1040354.jpg

    太刀は0,5mmの洋白線だが草摺と干渉するのでダボを削った。

    このキットではゆがみが大きいのだろうか、部品の合いが良くなかった。
    ダボとダボ穴の位置が違ったり、ダボ穴が埋まってしまっている。

    動きの大きいポーズのせいだろう。

    続きは明日

    編集者 panzervati (2012-04-19 21:36:53)


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    #5 2012-04-20 19:32:05

    panzervati
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    上半身を組む。
    胴を片肌脱に改造しようかとも思ったが思い留まる。
    陣羽織との合いが悪い。内部をかなり削る。脇差とも干渉する。

    P1040355.jpg
    P1040359.jpg

    2時間ほど格闘したがご覧の通りまだ合わない。
    更に削ってあわせる。
    背中の菱のアップリケは謎。削り落としてしまう。

    P1040364.jpg

    喉輪を作る。
    90-907の予備パーツを複製する。
    型には「おゆまる」を使う。80度ぐらいのお湯に数分つけると柔らかくなり、冷えると固まる。
    デューロパテを充填して固まったものを切り離して適宜に使う。

    自分のモールドだと違和感が残り、おもちゃっぽくなってしまう。鎖帷子の部分ぐらいなら良いが、ポイントとなる目立つ部分は避けたい。小鰭も同様の手法で作り直す。


    P1040360.jpg
    大体組んでみた。全体の調整にはまだ時間が掛かる。

    上帯の注連飾り(?)伊勢海老だろう。
    清正公のような武将がこんな非実用的なことをするのかどうかわからないが、無いと寂しいかもしれない。啄木鳥に塗るつもりだが塗れるかどうか。

    続きは明日。


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    #6 2012-04-21 10:26:29

    panzervati
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    喉輪と小鰭を取り付ける。

    最初に作ったものは大きすぎでどうにも気に入らない。
    デューロは硬化しても柔らかいのでフィットするし、これで再度作る。

    P1040366.jpg

    適宜切り取って瞬着で固定。
    鎧の肩口に取り付けられているのでこのぐらい見えるだろう。
    P1040368.jpg
    P1040369.jpg

    喉輪はこんな具合。
    下段をもう一段設けようかどうか思案中だ。
    本当は甲冑の中に着込むのだが、首周りの大改造となるので妥協した。
    P1040370.jpg


    陣羽織の合いはここまで調整。あとは袷を残すようにパテで埋める。

    P1040371.jpg

    組み立ては概ね完了。

    P1040372.jpg
    P1040373.jpg
    P1040374.jpg

    槍は強度に不安があるがどうやって補強するか考え中。

    次はサフ仕上げなので数日かかるかもしれない。


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    #7 2012-04-22 00:38:31

    panzervati
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    サフを吹く。
    ソフト99のグレイのサフがメタルフィギュアにはベストだと思う。
    合成樹脂も適度な硬さで膜が強い。

    P1040379.jpg

    部品分割はこんな具合。いつものようにあらかた塗装してから組み立てる予定。
    3度程吹いて乾燥させる。

    乾くまでの間、ベースを固定する。
    かなり大型なので(実際フィギュア自体120mmぐらいある)ワイヤーミルの円形を使う。
    キドニー形でも良かったが現在はベース自体希少。

    P1040378.jpg
    エポキシと木ネジで固定。隙間が開くので固まるまでバイスで固定する。
    ベースはマスキングしておく。
    固定したらエポパテ盛り付け地面を作る。
    真鍮ブラシをポンポンしてコルクパウダーを散らす。

    P1040381.jpg

    グランドワークには凝らない主義だが、朝鮮戦役は侵略戦争なので攻城戦が多かっただろうと想像し、木材の破片(デュレンダルのストラクチャー)を散らしてみる。

    P1040385.jpg

    サフの乾燥には3日間寝かせる。


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    #8 2012-04-22 03:05:23

    Kazufumi
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    From: 沖縄
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    流石、こなれた手さばきで流れるようにいい感じに下準備が整いましたね。修正したディテールが全く違和感無く調和しています。乾燥に3日も寝かせるのですね!
    フィギュアも流石Pegasoクオリティと言ったところでしょうか。全体の雰囲気と顔の表情が良い!です。

    ーーー

    ボックスアートが凄すぎるとやる気が出なくなる話は、至極なっとくです。(笑)
    ただ、バーリンデンの場合原型が分からないくらい個性が強いペインティングがなされているのでボックスアートを見るだけではよく分からない場合が多々あって、原型を見て「原型はこんなにカッコいいの?」と思う事がたまにあります。(笑)

    そういう製品を見つけてポテンシャルを引き出してみたい、と思い最近は新製品ばかり追うのではなく古いやつでも原型が良いのを探したりしています。


    "Real artists ship. " --Steve Jobs
    "The art challenges the technology, and the technology inspires the art. " --John Lasseter
    活動サイト:planetFigure, Putty & Paint

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    #9 2012-04-22 10:59:34

    panzervati
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    kazuhumiさん
    コメントありがとうございます。
    ペガソにしては面倒くさいキットでした。初期ロットなので調整がしきれて居ないのかもしれません。サムライものを作る人はベテランが多いので問題ないのかもしれませんが、大抵見た目の格好良さで買う人が殆どだと思うので、誰が組んでもストレスが無い様に願いたいものです。
    その点、ポストミリテールは考証も行き届いていて仮組みしたら外せなくなるほどの精度ですので
    メーカーのレベルも奥が深いものだとつくづく感じます。

    長くやってますとコレクターズアイテムというかコレクションのツボが見えてくる気がします。
    これは抑えておきたい傑作、というやつですね。
    ソルジャーズ、ホワイトモデルズ(値段が高い!)等は良い例でしょう。
    先日のエテン・ド・グラールは貴族のコレクション・アイテムといえるようなものです。

    バーリンデンのボックスアートは以前も仲間の間でよく話題になっていました。
    「もうすこしかっこよく塗れば売れるだろうに」(笑)


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    #10 2012-04-30 09:17:15

    panzervati
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    登録日: 2011-06-06
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    Re: 〔完成〕加藤清正(1562-1611)General kato Kiyomasa ペガソ90mm

    十分にサフが乾燥したら下塗りをする。
    バレホ自体は塗膜が強くないのでメタルキットの場合、ぶつけたりすると簡単に剥がれてしまう。
    グレイの下地が興を殺ぐのでリタッチできない状況も考慮してバレホより塗膜の強いタミヤアクリルを使う。
    P1040447.jpg

    焦茶色→レッドブラウンに20%ブラックを足したもの。
    黄色→サンドイエロー
    赤色→レッドブラウン
    白色→ダークシーグレイ
    青色→フィールドブルー それぞれ大体2回塗っている。

    更に下地形成の為、下半身にはGCブラックブラウン70822を数回塗っている。

    胴鎧と草摺の縅糸は色々縅にする。
    上から縹(はなだ)、萌黄、橙、黄、紫、橙と欲張ったが、まずは塗って全体の調子を見る。
    P1040448.jpg

    背景はアンガス・マックブライドの画
    遥か後方の日輪を描く長烏帽子兜と陣羽織の人物が加藤清正。

    P1040449.jpg

    同様に陣羽織に大きな日輪を描く。
    今回は前後上下で地色を変える趣向、文様も描く。

    縅は大体塗り上がった。
    塗っては仮組で全体のバランスを確認しながらさらに修正を加えていく。
    草摺の札部分を黒漆塗にしたが、ツヤがかなり邪魔をするので塗りなおす予定。

    P1040450.jpg

    フォートデュッケンズのバストモデルの原画らしい。
    ポストミリテールならこっちかな。
    83893-e05553c645e92fb4601f13c954e1aa5b.png
    続きは明日。

    編集者 panzervati (2012-04-30 09:23:04)


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