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  • #1 2016-11-13 18:50:10

    かば◎
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    1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    先日は珍しいメーカーの珍しいキットで初スレ立てをさせて頂いたので、今度は大手メーカーの有名車輌の製作記を上げたいと思います。
    実はこのキットは、週末模型親父さん主催の「SUMICON2016」で製作していたものなのですが、秋以降仕事が忙しくなってしまい、10月末の締切に間に合いませんでした。
    ようやく仕事の山場を越えたので、来月の東京AFVの会までには仕上げたいと思っているので、自分への発破掛けの意味を込めてのスレ立てです。

    前回同様、徒然にブログにアップした製作記を再構成したもので、細かいところは幾分端折っています。
    mini_F1014644.jpg

    ●実車について

    T-34は言わずと知れた第二次世界大戦における傑作戦車です。
    76mm砲搭載型(もともとの名称はT-34、後に85mm砲型が登場してからはT-34-76)は、初期の背が低く大型ハッチの付いた砲塔(ピロシキ砲塔のあだ名があります)と、1942年に登場した背の高い六角砲塔(ナット砲塔のあだ名あり)に大別できます。さらに、戦後の研究者やマニアが便宜上付けたもので、割とよく使われる分類は以下のようになっています。

    1940年型:ピロシキ砲塔。30.5口径76.2mm砲L-11を搭載した最初期の型。
    1941年型:ピロシキ砲塔。より長砲身の41.2口径76.2mm砲F-34に換装した型。
    1941年戦時簡易型:ピロシキ砲塔。単に1941年型の後期型と言われることも。操縦手ハッチが新型になる。
    1942年型:ナット砲塔。砲塔上面左右に丸ハッチが並び、それを開いたシルエットから「ミッキーマウス」と呼ばれることも。
    1943年型:ナット砲塔にキューポラが装着されたタイプ。

    この「~年型」という呼称には変遷があって、(ややこしい話になりますが)タミヤのキットの「1942年型」は上記分類だと「1941年戦時簡易型」に、同じく「1943年型」は「1942年型と1943年型のコンパチ」ということになります。

    さらに、これら「~年式」のなかで、生産工場による差異、生産時期による差異があります。

    今回製作しているのは、スターリングラード・トラクター工場製の1941年戦時簡易型(1942年の夏ごろの仕様)です。スターリングラード・トラクター工場は、T-34を開発したハリコフ機関車工場(第183工場)に続いて2番目に生産を開始。183工場がドイツ軍の進撃から逃れてウラル(ニジニ・タギル)に疎開する間は唯一T-34の生産を支え、その後のスターリングラード攻防戦で操業不能になるまでT-34を作り続けています。
    最も厳しい時期にT-34を生産していた工場なので、ハリコフ工場製の1941年型に比べ、生産簡略化ために独自の工夫を次々に導入、ゴム資源の節約のため転輪すべてを緩衝ゴム内蔵型の鋼製リム転輪にしているのも特徴です。

    キットは、そのスターリングラード・トラクター工場製T-34のみに見られる特徴がテンコ盛りになった、同工場製末期の生産車輌で、やたらにバリエーションがあるT-34のなかでも、最も鋭角的なイメージを持つ仕様です。もっとも、ドラゴン/サイバーが発売した一連のT-34キットの中でも、おそらく最も問題があるキットでもあると思います。それについては次項で。

    編集者 かば◎ (2016-11-13 21:16:29)


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    #2 2016-11-13 19:54:27

    かば◎
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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    ●キットについて

    11月末か、12月初旬の完成を目指して、記事もゆるゆる書いて行こうと思っていますが、とりあえずキット内容に関して。

    キットはドラゴン/サイバーホビーの一連のT-34バリエーションのなかのひとつで、前述のように、通常型T-34のなかでは恐らく最も個性的な仕様なだけに、このキットに期待したT-34ファンは多かったのではと思います。

    実際、キットはスターリングラード・トラクター工場製の特徴である鋼製リム転輪や、独特の550mm幅ワッフルパターン履帯などの新パーツをセット、独特の形状の砲塔もこだわって設計した旨、わざわざチラシまで入っているほどでしたが……。
    mini_F1014651.jpg

    ところが実際にははっきり言って非難轟々、世界中のT-34ファンの怨嗟の声を集めることになってしまいました。ディテールがどうのモールドがどうのという以前に、「設計ミスによって、まともに組み上げることすら難しい」トンデモなキットだったためです。そのトンデモぶりは、このキットが発売されてしばらくして、キットの問題点を修正したフルレジンキットが発売されたことにも表れています。

    もともとドラゴンのT-34は、元MAXIMの高田さん監修のT-34-85が出発点で、基本設計はしっかりしています。そのため、現在、1:35スケールでT-34の模型を作るならほぼドラゴン製がスタンダードだと言えると思うのですが、せっかく、そのような優れた資産がありながら、なぜかこのキットは、車体上部が(本来細部ディテールだけ変わっていればいいものを)寸法的に別設計になっていて、結果、あちこちのパーツと辻褄が合わずに破綻しているのです。

    主な具体的問題を以下に列記します(本キットはSTZ1942と表記)。
    ・通常の1941年型のキット(当然同じドラゴン製)の車体上部と比べると、戦闘室上面が2mmほど長く、その分砲塔位置も後ろにずれている(写真下側が通常の1941年型キット、上がSTZ1942)。
    mini_F1014789.jpg
    ・エンジンルーム上面はほぼ同一寸法。つまり、エンジンルーム上面は約2mmほど後方に平行移動している。
    ・そのぶん、エンジンルーム後面装甲板の角度が立っていて、寸法もおかしい。
    ・そのため、エンジンルーム後面板、シャーシ後面板が位置的にまったく合わない。とりあえず車体上下を合わせると写真のように大きく隙間が空き、両後面板を合わせようとすると車体上部が1~2mm浮き上がる。
    mini_F1014648.jpg
    ・車体前部も接合部に1mm程度厚みがありすぎ、エッジの部品との間に盛大に段差ができる。
    mini_F1014649.jpg

    キットの車体上部をまともな寸法に直すとなると手間が掛かりすぎるため、このキットのみで組み上げることはスッパリ諦め、「通常の(ハリコフ工場製仕様の)1941年型キットの車体上部を流用し、スターリングラード工場製のディテールへと手直ししていく」という基本方針で製作していくことにしました。

    なおその後、このキットの仕様にゲペックカステンなどのパーツをセットしたドイツ軍鹵獲仕様のキットが出て、その際、「パーツが修正されて不具合は解消された」という情報が流れたことがありますが、実際にはその情報は誤りで、車体パーツの不整合は解消されていないようです(某模型店で見た素組み見本でも車体後部が浮き上がっていました)。
    (今日はここまで)

    編集者 かば◎ (2016-11-18 19:40:31)


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    #3 2016-11-13 23:17:38

    REV3
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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    難物キット。いいですね。
    こだわればこだわるほど、実車に対する理解が深まります。
    なんか、ぼちぼちM551に復帰したくなってきました。


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    #4 2016-11-14 17:50:08

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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    >REV3さん

    コメントどうもありがとうございます。ドラゴンのT-34系列はいくつかキットを積んでいるのですが、これは一番難物キットなので作るのは一番最後かも、なんて自分では思っていました。もっとも、そんなことを思っているといつまで経っても作らないわけで、今回、思い切ってよかったなあと思っています。

    ●車体上部(基本形状部分)の製作

    前述のように、キット(以下、STZ1942キット)の車体上部パーツは難儀なシロモノなので、標準型のT-34-76キットの車体上部を流用しました。とにかくキットの最大の問題点は「車体上部が悲劇的に合わないこと」なので、ここをクリアさえすれば、あとはおおよそ自己満足のための工程になります。

    標準型のT-34-76キットの車体上部(一般的な、183工場製1941年型の車体を表現していると思われる)を、スターリングラード・トラクター工場製仕様にするには、いくつか重要な改修ポイントがあります。

    スターリングラード・トラクター工場製車輌では、車体前面と側面、車体後面と側面の装甲板が、それぞれ組接ぎになっています。STZ1942キットでは車体前面は車体上部と一体モールド、後面は前述のようにまるで寸法がおかしいので、標準型車体への流用が利きません。そこで、標準型車体パーツの側面装甲の形状に修正を加えたうえで、前面板、後面板ともプラバンで新造しました。
    mini_F1014986.jpg

    クラスナエ・ソルモヴォ工場(第112工場)製車輌も前面装甲板は組接ぎなので、一時は、同仕様用のパーツ(他キットに不要パーツとして入っていた)を流用しようと思ったのですが、スターリングラード工場製とは組接ぎ部分の比率が違ううえ(生産工場の仕様の違い)、操縦手ハッチの位置が外側にずれている(キットの設計の間違い。ドラゴンの112工場製仕様T-34と、ナット砲塔搭載型共通の問題点)という2つの問題点がありボツにしました。

    車体上面と側面の接合は、STZ1942キットでは、ちょっと不十分な感じですが組接ぎを再現しています。実車では、同じスターリングラード・トラクター工場製でも、組接ぎになっているものとなっていないものがあるので(おそらく生産時期による差)、ここはそのままでも構わないのですが、「せっかくスターリングラード・トラクター工場製をつくるのだから、同工場製にしかない特徴は再現したい」ということで、追加工作しました(写真の黄色丸部分)。
    mini_F1015003b.jpg

    後面パネル周囲のボルトはmasterclubのレジンのものを使用。排気管カバーの止めボルトも平頭に交換。また標準仕様では頂部のボルトは1つですが、スターリングラード・トラクター工場製は(おそらく1942年に入る頃からの生産型は)頂部ボルトが2つになっているので改修しました。ミッション点検ハッチ上部中央がコの字の手すりになっているのもスターリングラード・トラクター工場製の特徴です。
    mini_F1015141.jpg

    編集者 かば◎ (2016-11-20 03:03:02)


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    #5 2016-11-14 19:44:10

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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    追記。missing-lynxの掲示板に投稿された製作記では、キットの車体上部をそのまま使うため、ちょっと面倒な切り刻み方をしています。参考までに。

    http://www.network54.com/Forum/47208/th … +to+report-

    また、キットの「合わなさ具合」については、PMMSのレポートでも触れられています。

    http://www.perthmilitarymodelling.com/r … 388d06.htm


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    #6 2016-11-14 20:00:04

    かば◎
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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    ●車体下部の製作

    STZ1942キットでは、シャーシ部分も、側面と底面が組接ぎになっている仕様を表現しています。この部分に関しては、基本寸法は標準型キットと同一のようだったので(むしろ、なぜ?)そのまま使用することにしました。

    サスアームは、初期型の丸型断面のパーツが付属しています。ただし、スターリングラード・トラクター工場製のこの時期の生産車は、アーム自体は初期型でも、付け根には後期型同様の外れ止め突起の噛み合わせがある、ハイブリッド仕様になっているようなので、追加工作しました。実をいうと、突起が奥まり過ぎていることに作ってから気付いたのですが、どのみち組み上がってしまうとほとんど見えないので直しませんでした。
    mini_F1015139.jpg

    なお、この丸型断面の初期型サスアームはSTZ仕様のキット発売の際に新規にパーツ化されたもので、それ以前に発売された1940年型~1941年型のキットには(本来必須であるにもかかわらず)付属しておらず、1942年型(ナット砲塔搭載型)の各キットには不要部品として入っているという、ちょっとちぐはぐな状況になっています(もっともドラゴンはかなり頻繁にパーツの入れ替えをするので、最新のロットだとこっそり付属するようになっているかもしれませんが)。

    シャーシ後面板はちょっとタテツケがよくなく、左右の隙間埋めなど若干の調整が必要です。ファイナルギアハウジングは実車ではやたらに形状にバリエーションがある部分ですが、スターリングラード工場製ではキットより丸みがある形状が一般的な気がしたので削り込みました(写真右が未修整、左が修正後)。
    mini_F1015014.jpg

    さらにその後、ギアハウジング真下にオイル抜きの穴(?)、側面にグリース注入用(?)のボルト頭を追加。溶接跡なども追加しました。エンジン下の長方形のパネルはスターリングラード工場独特の形状のものですが、説明書では横長に付けるよう指示されているものの、ダボ穴に従うと写真のように縦長になります。どちらが正しいのか判らないのですが、その後発売されたドイツ軍鹵獲仕様ではダボ穴が修正されているそうなので、横長が正解なのかもしれません。どうせ見えないので直しません。
    mini_F1015140.jpg

    編集者 かば◎ (2016-11-14 20:02:34)


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    #7 2016-11-14 21:59:07

    かば◎
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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    ●足回り

    キットは緩衝ゴム内蔵タイプの転輪が付属しています。このタイプの転輪は新旧2種類あり、キットのものは初期型。後には軽め穴周囲にフチがあり、リブ形状もちょっと違うタイプが登場しています。後期型はナット砲塔型のいくつかのキットに付属しています(タミヤのT-34に入っているタイプも後期型です)。

    キットのパーツは穴の位置が揃うようにダボ穴が付いていますが、このタイプの転輪は緩衝ゴムを挟んでリム部はハブと別体なので、本来は穴の位置は内外でランダムです。そんなわけで、穴位置は適当にずらして接着しました。
    mini_F1015415.jpg

    誘導輪は丸穴と涙滴状の穴が交互に並んだスターリングラード・トラクター工場製仕様独特のものが付属していますが、リブの形状がよくないので修整。ハブキャップもボルト部分だけが出っ張った形状の表現がいまひとつなので修整しました。
    mini_F1015738.jpg

    起動輪もスターリングラード・トラクター工場製仕様独特のものが付属しています。中央ボルト列部分の表現にちょっと不満がないわけではないのですが、そのままとしました。なお、転輪・起動輪をきっちり一直線に揃えるには、サスアームの軸部付け根を削ったりといった若干の調整作業が必要です。

    履帯は550mmワッフルパターンのマジックトラックが付属しています。内側に押し出しピン跡があるので、少なくとも見える場所くらいはヤスって消しておく必要があります。なお、T-34の履帯は各タイプともあまり明瞭ではないものの、一応、リンクに前後の方向があります。このタイプの履帯の場合は、噛み合わせ部に隣接したリブの高さに差があります。下図で、黄色で示したリブが他より高い部分で、矢印が履帯の(前進時の)回転方向です。
    ただし、あくまで標準がそうという話で、実車の場合、戦車兵(もしくは整備兵)が適当に繋いでいる例もあるようです。
    mini_F1015725.jpg
    mini_t550.png

    ちなみに――。
    緩衝ゴム内蔵の鋼製リム転輪は、後にはウラル戦車工場(第183工場)製のナット砲塔搭載型にも(主に後期型が)使われていますが、その場合は、負荷がかかる第1・第5転輪にはゴムリム付きを使い、第2~4にのみ鋼製リム転輪を使うのが普通で、全車輪が鋼製リム転輪なのは、ほぼスターリングラード・トラクター工場に限られています。
    550mmワッフルパターンの履帯は、後に登場した後期標準型の500mmワッフルパターン(T-34-85で普通に見るタイプ)の元になった履帯ですが、スターリングラード・トラクター工場で使われ始めたもので、同工場の他には、基本、クラスナエ・ソルモヴォ工場の一部車体にしか使われていません。
    スターリングラード・トラクター工場製T-34は、初期の生産車を除き、緩衝ゴム内蔵の鋼製リム転輪+550mmワッフル履帯という組み合わせが標準です。逆にこの取り合わせは、スターリングラード・トラクター工場製以外の車輌には(修理などによるキメラ型と思われるもの以外)まずないため、生産工場の識別点としても有用です。

    (今日はここまで)

    編集者 かば◎ (2016-11-17 01:05:47)


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    #8 2016-11-16 23:59:02

    かば◎
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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    ●砲塔(1)

    両側のエラ部分が斜めに削ぎ落とされた溶接砲塔は、スターリングラード・トラクター工場製車輌独特のもの。これが格好良くてこの仕様が作りたいと考える人も多いのではと思います。

    さて、車体の方は、ライトノベルの題名風に言うと「ドラゴンに合いを求めるのは間違っているだろうか」みたいな感じだったわけですが、砲塔は……。少なくとも合いに関しては(単に組むだけなら)大きな問題はないものの、残念なことに外形、しかも最大の特徴であるエラの削ぎ落とし部分の形状がいまひとつ。

    キットの砲塔は、前面パーツ(S9)をはめ込んだ時、下写真のように、前半下部に装甲板の小口が出る感じになります。実は、通常の(エラの削ぎ落としのない)1941年型溶接砲塔の場合は、湾曲した前面装甲板下部がここまで続いているために小口が出ています。しかし、このタイプの砲塔は、エラの削ぎ落としがあるために前面装甲板はここまで続いておらず、下写真の黄色で示した部分は余計なのです。
    mini_F1014800c.jpg

    そもそも、キットの砲塔は(リーフレットで自慢げにディテールを語っているにも関わらず)このエラ削ぎ落とし部分の面積も足りません。結局、このあたりはかなり大胆に作り替えることになりました(実は上記の装甲板の小口問題には最初気付かなかったので、二度作り替える羽目になりました)。
    防盾左右のスプラッシュガードは上半分が別パーツ(H4、H5)ですが、下半分と厚みが合わないので全部作り替え。
    砲塔上面板と側面の組接ぎも、そのままでは天井板の厚みがあり過ぎるので小修整。
    各装甲板の接ぎ目には溶接痕を追加しました。
    mini_F1014818.jpg

    防盾は2種類入っていますが(S13、S14)どちらも形状がいまひとつな感じだったので、どちらを元にしたのか忘れましたが(いい加減な……)、削って若干形状を修正しました。駐退機カバーは、この砲塔では標準の鋭角的なシルエットを持つ方(S10、S15、S16)を選択。ただし、キットでは左右のエッジが丸まっていますが、ここが丸いのは標準的な1941年型用防盾の場合。鋭角的な「バリカディ工場製」タイプは単純に90度で溶接してあるため修整。前面板もエッジが付く格好に作り直しています(写真上がキットママ、下が修正したもの)。
    実は照準口に合わせた側面の窪みの形状があまりよくないのですが、組んだ後に気付いたので直していません。
    mini_F1014837.jpg

    砲塔バッスル下には、おそらく砲塔を持ち上げる際に使用すると思われる、ドイツ軍戦車で言うところのピルツ状の突起があるので、装甲板の小口・溶接跡の再現と一緒に追加しました。
    mini_F1015096.jpg

    出来上がった砲塔基本形は以下のような感じです。
    mini_F1014835.jpg

    次回はハッチを含め、砲塔上面のディテールについて書こうと思います。
    (今日はここまで)

    編集者 かば◎ (2016-11-17 00:05:32)


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    #9 2016-11-17 09:40:11

    hiranuma
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    登録日: 2015-08-25
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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    かば◎ さん

    T34の製作レポートとても分かりやすくいい感じです。
    先行きが楽しみです。
    スターリングラード・トラクター工場製車輌に続いてもう1台もレポートがあるのでしょうか。


    《AFV model 微細加工研究所 研究員》

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    #10 2016-11-17 18:29:37

    かば◎
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    Re: 1:35 cyber-hobby T-34/76 STZ Mod.1942

    >hiranumaさん

    ありがとうございます。

    「もう一台」というのは、ブログに製作記を中途まで載せている、クラスナエ・ソルモヴォ工場(第112工場)製の増加装甲付きのやつですね。
    途中までほぼ並行で作っていたんですが、だんだん切羽詰まってきたので、あちらは車体前面の工作で止まっています。
    あわよくば塗装も2輌一緒に!……なんて思っていたのに、まるっきり計画倒れでした(^^;

    今後、ある程度目途が付いたらこちらにも書かせていただくかもしれません。


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